M&Aコンサルティングが扱うクロスボーダー事例

自社事例

海外企業とのM&A 成約事例

譲渡企業、譲受企業、両者の間に入り、長きにわたりサポートさせていただいた弊社コンサルタントが、その立ち位置だからこその視点で、この事例を語ります。

一番右:黒宮(弊社コンサルタント)、中央:小林(弊社コンサルタント)

譲渡企業情報

会社名株式会社カワカミロック
事業内容シャッター錠前製造及び販売
所在地埼玉県吉川市三輪野江3929-7
代表者井原 貴典
創業1963年8月(1日)
設立2019年8月(1日)
資本金1,000万円
従業員数10名

譲受企業情報

会社名永漢テクノロジー株式会社
事業内容全自動装置、工作機械、その他の部品類
所在地台南市安南区科学技術一路50号
代表者胡 炳昆
設立1997年1月(24日)
資本金8億7,546万円

製造業を取り巻く最近の動向

今回の譲渡対象企業は製造業の中でもニッチな製品を取り扱う会社である。その為、経営に携わりたい後継者が不足しがちであり事業承継に躓く企業が増えている。

譲渡企業がM&Aに至った背景

創業は1963年、埼玉県吉川市という地で、60年という長きにわたり、シャッターの錠前を製造販売することを中心として事業をしてきた会社。創業時から何人か経営者の移行を経て、2018年から井原氏が社長の立場に立って取り仕切っていた。井原氏は現場出身であり、工場を動かす部分に長けている方である。だが一方で、営業面や経営面にはあまり携わってこられなかったこともあり、その部分には課題を感じてこられた。今後自社の単独だけでは先の展望が望めないのでは、という想いから、前向きにM&Aを検討。株主の事業への関与度合いが低い事もあり、ゆくゆく出てくる承継問題の解消も兼ねて、弊社にご相談いただいた。

今回のM&Aでは全従業員が継続雇用、井原氏も社長として残り引き続きカワカミロックの仕事を牽引していく。海外への販路という未来も見え、また承継についての問題も解消したため、譲渡側として満足度の高いM&Aとなった。

譲受企業がM&Aに至った背景

譲受企業の代表者は、大変な親日家。日本の中小企業が承継問題で悩んでおり、社会問題になっているということを耳にして、役に立てることがあるかもしれないと日本企業とのM&Aを検討。すでに台湾国内において事業拡大を目的に5社ほどM&Aを成約させてきた実績がある。

今回のM&Aで、初めて台湾以外の国内の企業を譲受。自国以外への販路拡大に、大きな一歩となる足掛かりを得た。財務状況も大変良い譲渡先企業との成約で、譲受側としても満足度の高いM&Aになった。

――今回はクロスボーダー案件ということで、お話を伺いたいと思います。

黒宮 譲渡企業は日本の企業ですが、譲受企業が台湾の会社です。台湾では事業拡大を目的に、すでに5社ほどM&Aをされている会社で、経験値もお持ちでした。ですが台湾国外の企業とM&Aをするのは今回が初めてということで、弊社がお手伝いさせていただきました。

小林 譲受企業の、社長は日本に対し恩義を感じており、大変な親日家でいらっしゃいます。昨今、日本の製造業が事業承継できずに衰退していく方向にある、という社会問題を耳にし、ご自身も製造業に携わってこられたので、何か力になりたいというお考えをお持ちになったそうです。日本の技術力が高いこともご存じで、海外に販路を広げることで、もっとその技術を世界に広げたいというお気持ちもあったことから、日本企業とのM&Aを検討したいとお考えになったとのことでした。

――譲渡企業は、海外の企業とのM&Aということについて、どんなご様子でしたか?

黒宮 カワカミロックさん(譲渡企業)とお付き合いを始めさせていただいたのは、3年程前からになります。そこから永漢テクノロジーさん(譲受企業)をご紹介させていただくことができたのが、1年程前なので、2年間程は、譲受先について一緒に考えさせていただく時間がありました。カワカミロックさんは、弊社以外では、地銀や他のM&A仲介会社にもご相談されていたようで、何社か譲受先を紹介してもらったこともあったようでしたが、お互いの条件面が折り合わず、話が進まなかったとのことでした。今回に関しては、広い範囲、海外というところにまで視野を広げて譲受先を探すことができたことで、よりよいM&Aを成約することができたものと思っております。その点では弊社がお手伝いさせていただけたからこそという、意義も感じております。

小林 海外の企業ではありましたが、永漢テクノロジーさんのご担当者様は日本人で、話を進めるにあたり、カワカミロックさんの会社を実際に見に行かれ、とても丁寧に検討されていました。それは譲渡側のカワカミロックさんにとっても好印象だったようで、譲渡したあとも一緒に仕事をしていくことができるというイメージにつながったようでした。

――カワカミロックさんはなぜ弊社に仲介を依頼して頂いたのでしょうか?

黒宮 きっかけは弊社が送らせていただいたDMでした。その当時カワカミロックさんには多くのM&A関係のDMが届いていて、今後の事業展開を自社のみの単独で広げていくのは難しいのではと考えていた社長は、先ほども挙げたように地銀含め何社かの仲介業者をご検討されていたようでした。その中で弊社を選んでくださったのは、小林の人柄もあったと思いますが、それ以上に弊社が製造業に対する理解が深かったことが大きいようでした。

小林 私と黒宮は共に前職でも製造業に深く携わる仕事をさせていただいており、この業界の問題点や苦労についてもよく理解しております。詳しくはプロフィールをご覧いただければと思いますが、専門的な話も説明できるということで、安心感をもってお話していただくことができました。特に私は一般的に茨城・栃木・群馬の製造業と長く関わってきたという経緯もあり、地域的な特性にも詳しかったということもありましたね。

――永漢テクノロジーさんとはどういう経緯でお付き合いが始まりましたか?

小林 群馬県事業承継・引継ぎ支援センターから紹介してもらったのがきっかけです。永漢テクノロジーさんは台湾国内ではM&A経験がありましたが、日本企業とのM&Aは初めてで、引き継ぎ支援センターに問い合わせをしていました。引き継ぎ支援センターは公益財団法人群馬県産業支援機構が運営する事業承継をサポートする機関になります。永漢テクノロジーさんは大手のM&A仲介業者含め約7社程に相談はしていたようなのですが、担当者の製造業への理解が薄い事や、信頼性に欠ける点、着手金を払っただけで終わってしまったという結果もあったとのことで、次は製造業に理解のある、また着手金のない仲介業者をと思っていたそうです。その点で弊社がフィットすることでお付き合いが始まりました。

――クロスボーダーの案件であるが故の苦労というのはありましたか?

黒宮 カワカミロックさんの財務状況が良かったこともあり、概ね順調に進みました。ただ永漢テクノロジーさんにとって初の台湾国外企業とのM&Aであったことから、日本の事も台湾の事もわかっている財務調査業者というのを、なかなか台湾国内では見つけられず、苦労されている様子がありました。しかしその問題も、弊社の方でご紹介させていただいて、結局は問題なく進めることができました。

小林 あとはコミュニケーションと、文化の違いというのはありました。話が進むにつれて、担当の日本人の方以外ともコミュニケーションをとる必要性が出てきて、英語だけでなく中国語も飛び交うようになりました。話の内容が専門的になればなるほど、レベルの高い中国語がでてきてしまうので、そこでは対応に苦労しました。また、日本国内ではありえないようなことでも台湾では懸念事項に上がってしまうことがあって……例えば、M&A後に国に取り上げられる土地は含まれていないかの確認が入る、というようなことです。懸念されている内容がこちらの想定の範囲外だったりするので、最初は戸惑いました。でもそれ以外では特に「海外企業が相手だから」という弊害は何もなかったと思います。

――今回のM&Aを通して言えることはどんなことでしょうか?

黒宮 今回カワカミロックさんの社長は若く、今後の展望を考えたときに、自社だけでできることには限界があると感じてのM&Aでした。成約したことで、同時にゆくゆくの後継者問題も解消したといえます。製造業は今、そういった事業維持、拡大の問題と後継者問題の両面から、M&Aの需要が非常に高まっている業界ではあるのですが、正直動き出しが遅く、M&Aを「最後の手段」という風にとらえている方もまだまだいらっしゃるのが現状です。それは実はとてももったいないことだと思うんですよね。
早め早めからM&Aという選択肢も視野に入れておくべきだと思います。
弊社のように完全成功報酬なら、相談するのはリスクもなくオススメの手段だと思います。
相談無料です。

小林 そうですね、もっと早く相談してくれていたら、と思うケースも多いですね。特に事業承継については、経営者がもう退きたいというタイミングでご相談されることが多いですが、理想はその3~5年前くらいに相談していただけるのがベストです。譲受する会社は、譲受後数年間は現経営者が伴走してくれたらと思っているところが多いですし、譲渡のタイミングとしても、やはり財務状況が良い時の方が、話がまとまりやすいので、早めのご相談が理想です。

黒宮 そうですね。経営が悪化してしまってからだと、M&A自体が成立しないケースも多々あります。M&Aは会社存続のための一つの重要な手段だと思います。前向きに第三者承継(M&A)の可能性を考えてみてもらえると、もしかするとそれが最善の策になるということも、かなりのケースであると思うんですよね。例えば従業員の雇用を守りたい、取引先販路を拡大したい、融資を受けたいなどの課題を、一気に解決することができるのもM&Aの特徴です。

小林 M&Aというと「会社買収、乗っ取り」みたいに考えられていて、まだあまり良くないイメージをお持ちの方も少なくはないようですが、時代はかなり変わってきています。譲渡することを前提に会社を立ち上げるという場合もあるくらいですし、M&Aは今や本当に、経営戦略の1つなんですよね。

黒宮 M&Aはまさしく経営戦略の1つですね。特に承継問題は、製造業にとって深刻な問題だと思うんですが、これってよくよく考えてみると、承継する方法はそもそも限られています。経営者のご親族が引き継ぐか、社員が引き継ぐか、第三者にM&Aするか……その3択なんです。そのうち「社員が引き継ぐ」というのは、製造業の場合、社員のほとんどが職人気質であることが考えられ、経営に長けた社員がいないというケースが大半です。その上、株式を引き受ける資金も必要になってしまい、現実的に厳しい。そうなるともう、親族に後継者がいなかった場合、ゆくゆくは第三者にM&Aせざるをえないというのが見えているんですよね。スポーツでも得意、不得意があるように経営が好きで得意な人もいれば、ものづくりが好きな人、得意な人がいます。

どちらが良い悪いではなく、全く別の能力と気質だと思っています。

小林 であれば、第三者承継(M&A)の可能性がでてきた段階から、我々のような仲介業者に相談し、はじめていただけるのが、一番の得策だと思います。相談したら譲受先がすぐ見つかって即刻譲渡しなくてはならない、というようなことはありません。数年後にM&Aを考えている、というような相談をしてくださるのが、実は一番お力になれるのではないかと思っています。

黒宮 より良い条件で成約できるよう、今からできることを一緒に考えていくこともできますしね。すぐに譲受先を探し出すというのではなく、そういった先を見越しての経営相談をしていけるのも、メリットだと思います。結果としてM&Aはしないことになった、というのでも全く問題ないですしね。逆に今回のケースのように、思いもよらない海外の会社と結びついて成約することもあります。埼玉県吉川市のカワカミロックさんが作る製品が、海外で販路を持つ……考えただけで夢のある話ですよね。そして弊社は製造業に特に強みを持っているので、 製造業分野で多くの譲受企業と取引があります。

小林 本当にそういった、一社だけでは叶わない事業展開をしていくことができたり、規模感の大きな話を叶えてくれるのが、M&Aという手段の魅力だと思います。今後もっと前向きにとらえられていくといいですよね。今回のカワカミロックさんと永漢テクノロジーさんの成約は、お互いに満足度の高いM&Aだったのではないかと思っています。カワカミロックさんの工場内の雰囲気も、明確なシナジー効果があるからこその、明るいムードで、みんなが前向きにお仕事されているように見えました。譲渡側にとっても譲受側にとっても、満足度の高い成約に携わることができ、私としてもとてもうれしい気持ちです。

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